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そこは人里離れた、森の奥深く、人間は誰1人として足を踏み入れたことのない楽園・・・。
森の妖精たちは飛びまくりです、ヒュンヒュンヒューン。
木々は喋るし、動物たちもしゃべりまくりです。
しかも日本語で。
そんな幻想的な不思議の世界で今日も何やら怪しい動きが・・・。
おやおや、どうしたのでしょう?
疲れ果てた様子でライオンの”ししまろくん”が河原に寝転んでボーッと空を眺めています。
大丈夫でしょうか?
もしかすると、何もかもがイヤになったのかもしれませんね。
何もする気が起こらないようです。
ただただ、青い空を眺めています・・・。
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ししまろ |
あぁ、やべぇ。。。
マジで腹減った。。。
もう3日間、何も食べてない。。。
おれはこのまま飢えて倒れて、そのうち土と同化して、自然に帰ってしまうのだろうか・・・。
あぁ、お腹すいたよぉ・・・、もしかすると、おれはこのまま・・・、あぁぁ。。。
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なるほどそれは、危険です。。。
ライオンともあろうものが、どうしたのでしょう?
ダメライオン一歩手前、危うし、ししまろ!
と、そんなところにたまたまトラの”しまの しまごろうちゃん”が通りかかったのです。
しまごろうちゃんは、ししまろに向かって言いました。
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しまの しまごろう |
ししまろさん、どうしたんですか?
えっ!?3日間も食べてないの!?
そりゃたいへんだっ!
そうだ!
ちょうどよかった・・・。
さっきね、あそこの川で魚を釣ったからコレ全部あげますよ!
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ししまろ |
ホントに?
いいの?
ラッキー!
ありがとう!この恩は忘れないよ。
でも・・・、全部もらったら、しまごろうちゃんの食べる分がなくなっちまうなぁ・・・。
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しまの しまごろう |
いいんです、いいんです、また釣ればいいんだから。
僕は釣りが大好きなので。。。
じゃあ、また。
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そうして、しまごろうちゃんは去っていきました。
ししまろは、それはそれはおいしく魚をいただきました。
お腹いっぱいになったししまろは満たされた気分でまた、眠りにつくのでした。
どれだけ眠ったでしょう?
目が覚めたししまろ、少しはやる気がでてきたものの、やっぱり思うように体が動きません。
面倒くさくなってきたので、また空を眺めることにしました。
空はとってもキレイでした。。。
そうこうして、またもや3日が過ぎてしまいました。
当然、3日間何も食べていません。
いいかげんにして欲しいよね、マジで。
さあ、無気力ライオンししまろに救いの手はあるのでしょうか・・・?
ありました。。。
そんな時、またまたしまごろうちゃんが通りかかったのです。
なんてラッキーなのでしょう。
今度はししまろの方から、しまごろうちゃんに声をかけました。
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ししまろ |
やぁ、しまごろうちゃん!
今日も釣りに行ったんだね。
どうだろう?
ちょっとでいいんだけど、魚を分けてくれないかな・・・。
腹が減って倒れる寸前、KO寸前で、あぁやばいよ。
そろそろ天からお迎えが来るかもしれないなぁ。。。
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しまの しまごろう |
もう・・・、仕方ないなぁ。。。
じゃあ、ちょっとだけ、わけてあげますね。
・・・なぁんて、言うと思いましたぁ?
ブッブーーッ!!!
甘ったれてんじゃねえよ!
何もしてないのに、ふざけんじゃねぇ!
このぉ、○○○野郎!
あっ失礼しました、ついうっかり・・・。
しかしまぁ、ししまろさんがココで倒れていくのを見るのは、それはそれでちょっと・・・。
ですから・・・、あぁ、こうしましょう!
魚の釣り方を教えます!
そうすれば、自分で食べていくことができますからね。
どうですか・・・?
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ししまろ |
あぁ、ありがとう。
そうだよね・・・、しまごろう君の言うとおりだね。
おれ、反省しなきゃ。
何、やってたんだろ?
心入れ替えて、これからは生きていくよ。
ほんと、ありがとう。
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魚釣りの方法を教えてもらったししまろは、何だか楽しくなってきました。
ワクワクしてきました。
だんだん魚釣りが好きになってきました。
こうして、ししまろは無気力なダメライオンから脱出することに成功したのです。
しかも、食べることに困ることもなくなりました。
まさに、いいこと尽くし。
これにて、一件落着。。。
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とまぁ、ここまでのお話はどこかで聞いたことがあるような、ないような・・・。
一食分の魚を分け与えても一時しのぎにしかすぎない。
それよりも魚の獲り方を教えることで、その人は一生食べることに困らずに済む。
いやぁ、なんともありがたいお話です。
でもじつは・・・、この話は続きがあるのです。
それではどうぞ。。。
魚釣りの楽しさに目覚めた、ししまろ。
・・・のはずだったのですが、なんということでしょう!
ししまろは1ヶ月も経たないうちに飽きてきたのです・・・。
最初はよかったけど、だんだん・・・。
楽しくないわけじゃないんだけど、すごく楽しいわけでもない、なんとも微妙な状態・・・。
ししまろは、せっかく手にいれたはずの楽しい毎日をとうとう、放棄してしまいました。
結局、 河原に寝そべって、
「あぁ・・・、お腹すいたなぁ。。。」と空を眺める生活に戻ってしまったのです。
あぁ、やっちゃた・・・。
そんなししまろでしたが、あいかわらず空はとってもキレイでした・・・。
空はいつも心地よい気分にさせてくれます。。。
そんなある日、しまごろうちゃんがししまろのところへやってきました。
今日はお嫁さんのしまこちゃんも一緒です。
ルンルン♪とすごく楽しそうです。
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しまごろう&しまこ |
やぁ!ししまろさん元気?
っていうか、やっぱり思ったとおりだよぉ・・・。
せっかく魚の獲り方を教えてあげたのに、また元の生活に戻っちゃったんだね。。。
ショック・・・。
でもね、こうなるのはわかってたんだ。
だから、今日はもう一つ大切なことを教えにきたんだよ。
何だかわかる?
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ししまろ |
ん〜、なんだろう・・・?
あっ、わかった!
”大きな魚を獲る方法”?
それとも・・・、”たくさんの魚を一度に獲る画期的な方法”?
それとも・・・、”小さな魚を上手に逃がす方法”?
それとも・・・、”おいしい魚を見分ける方法”?
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しまごろう&しまこ |
残念、ドーン!!!
ちょっと、違うなぁ・・・。
今日しまこちゃんと来たのには、きちんと理由があるんだ。
これに関しては、僕よりしまこちゃんの方が教えるのが上手だからね。
魚を獲る方法がわかれば、一生食べていけるじゃん?
でも・・・、それでは長続きしないんだ。
飽きちゃうんだよね。
現にししまろさんも、そうなったでしょ?
じつはね・・・、魚ってね、いろんな料理の仕方があるんだ。
おいしい食べ方がたっくさんあるんだよね。
いろんなおいしさがあるの。
どうせ食べるなら、おいしいほうがいいに決まってるでしょ?
すごいんだよ。
本当に素晴らしいんだ。
あまりのおいしさにぶっ飛ぶかもしれないね。
いろんな楽しみ方があるから、たっくさんの喜びと幸せに出会えるんだ。
魚釣りはあくまでも手段だからね。
さあ、しまこちゃんクッキングタイムだぜぃ、ヒャッホー!
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ししまろ |
ありがと。
何かが見えてきた気がするよ。
まだはっきりとはわからないけど、すごく大切なものが見えてきた気がするよ。。。
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しまごろう&しまこ |
不思議だよね。
みんな魚の獲り方を覚えて、それで終わっちゃうんだ・・・。
飽きちゃうのかな?
満足しちゃうのかな?
安心しちゃうのかな?
そうしてまた自分が気づかないうちにいつのまにか、元に戻っていくんだよね・・・。
でも、その気持ちわかるよ。
すごぉ〜くわかるよ。
だって・・・、
空はいつもキレイだから。。。
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そして今日もまた、森の1日が始まるのでした。。。
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